「帯状疱疹その②」

院長ブログ

皆様こんにちは

前回に引き続き、帯状疱疹についてです

帯状疱疹は、水ぼうそうにかかった人におこり
水ぼうそうが治っても体内に潜み続けます

帯状疱疹は、症状として皮膚に発疹
現れるため


皮膚の病気と思われがちですが

実は【神経の病気】です

水ぼうそうのウイルスは、神経節という
神経の根元に潜伏し

そこで増殖したウイルスが、神経に沿って
移動していきます

このウイルスが皮膚の近くの神経に届き
炎症が起こることで

発疹が現れます

帯状疱疹では、いきなり発疹が現れず


前駆通(ピリピリ、ビリビリ刺すような痛み)
数日~1週ほど続き

虫刺されのような小さな発疹が現れます

『抗ウイルス薬』を用いれば、10日ほどで
おさまり

発症から3日以内に服用を開始することが
大事です!

この時に、『鎮痛薬』も併用します

なぜかというと

痛みを鎮めると、神経の興奮が収まり
血管が広がり血流がよくなることで

『抗ウイルス薬』も作用しやすくなり

帯状疱疹後神経痛(PHN)を防ぐことに
つながるからです

この(PHN)は厄介で

症状としては

【体の奥で何かが疼くような痛み】
【電気が走るような痛み】
【皮膚に違和感がある】等の症状がでます

発症後3か月以上、痛みが続くようなら
(PHN)を疑います

(PHN)に移行するのは
5~30%で多くは60歳以上の方です

(PHN)を予防するには

早期に

『抗ウイルス薬』と『鎮痛薬』を使用し


症状がなくなっても薬を全て飲みきり
ウイルスの活動をおさえることが必要です

なお


薬の効果がでてくるのは、服用後3日ほど
たってからですので慌てないで下さい

帯状疱疹は全身、いたる所に現れます

特に多いのは

胸~わき(30%)、顔(20%)
のど、腹部、背中、腰、お尻などです

仕事柄、患者さんに電気をかけるときに
時々、帯状疱疹の発疹をみかけます

「感染しそうで怖い」

と思われる方も、おられるかもしれませんが

水ぼうそうにかかったことがある人や
予防接種を受けた人には

うつらないので、安心してください

ただ

今まで、水痘ワクチンを接種されたことが
ない人は

大人になると、重症化する可能性があります
ので

水痘ワクチンの予防接種も考えて
よいかもしれません!

コロナのワクチンもそうですが


これからは、自分で考え
ワクチンを接種する時代になると思いますので

この投稿が

少しでも考える一助になれば幸いです!

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