寛骨臼形成不全

股関節の構造

臼蓋形成不全とは、臼蓋が骨頭に対し受け皿が小さいために被りが浅くなり、関節にかかる荷重が大きくなることをいいます。

進行すると、関節軟骨がすり減り、股関節の負担が大きくなります。女性に多いのも特徴です。

赤ちゃんの発育過程で股関節に脱臼が起こる発育性股関節形成不全や、幼少期に見られる大腿骨頭の疾病により、臼蓋形成不全のリスクは増加します。

その結果、年齢を重ねるにつれ症状が進行し、変形性股関節症に移行します。家族に股関節の疾患があると、発症リスクは高くなりますので早期の発見が大事です!

❏寛骨臼形成不全の診断

臼蓋形成不全の程度を調べる手段としては、CE角とシャープ角があります。

CE角とは、大腿骨頭の中心を通る垂線と、大腿骨頭の中心から臼蓋外上縁を結んだ線がなす角度のことで正常な方で25度以上とされています。

つまりこの角度が小さいと被りが浅く、角度が大きいと被りが深いということです。

CE角
シャープ角

シャープ角とは、左右の涙痕を結んだ平行線と、涙痕と臼蓋外上縁を結んだ線がなす角度でのことで成人では42度以下が正常とされています。

シャープ角は、臼蓋の傾斜角ですので、45度を超えると被りが浅い状態になります。

つまり、CE角が小さくシャープ角が大きい場合、臼蓋の被りが浅く、寛骨臼形成不全に注意しなければならないということです。


CE角、シャープ角はレントゲンにて検査ができます。「近ごろ股関節が気になるな」という方は早めの診断を受け、変形性股関節症を予防していきましょう!

◎本院では筋力強化、ストレッチなど自分で出来る運動をご提案します

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