ばね指とは、腱を包んでいる腱鞘が炎症を起こし厚くなり、その中を走行する腱が締め付けられ細くなり、締め付けられた腱の前後が腫れることで腱鞘に引っかかり、指の曲げ伸ばしがスムーズに行えず指がバネのように「カクン」と跳ね上がる現象をいいます。
○このような症状にお悩みの方
- 指の引っかかりを感じ曲げ伸ばしがしにくい。
- 指に腫れ痛みがある（親指、中指、薬指に多い）。
- 曲げた指を伸ばそうとするとバネのように突然跳ね上がる。
- 朝方に痛みがある
●原因
①仕事や趣味で指をよく使う。パソコン入力、楽器の演奏、スポーツなど手を酷使する方。
➁更年期の女性に多く、女性ホルモンの分泌が関係しており妊娠期、産後にも見られる。
③糖尿病、リウマチ、人工透析を行っている方にも見られ、男性でバネ指の症状が見られる方は、糖尿病の恐れがありますので注意してください。
◇治療
手指をなるべく使用しないよう安静にします。炎症が起きているときは、消炎鎮痛剤、包帯にて軽く固定を行います。圧迫が強すぎると、痛みやしびれが増強するので注意が必要です。マッサージも効果的です。
腱鞘内にステロイドを注射するという手段もあります。しかし注射により感染や腱が断裂するリスクもあります。ただ、安静にしていても腫れ、痛みが改善しない方は手術を検討します。
手術では、引っかかりのある腱鞘を切り離す手術を行います。切り離すと聞くと怖い感じもしますが、腱鞘は切り離しても再生しますので安心してください。
セルフマッサージ
まず、机の上に合掌するように肘をつきます。それから、片方の手の甲側の指先をもう片方の手で当てて、そのまま肘に向かい優しく上から下にさすります。
力を抜き、決して強く行わないよう上から下に向かい繰り返し行います。
自分で出来るセルフマッサージに興味がある方は、ご来院時にお気軽にお声がけください。