椎間関節性腰痛

椎間関節とは、上関節突起と下関節突起が接する場所です。この部位に繰り返し負担が加わることで炎症が起こります。その結果、椎間関節性腰痛を発症するのです。

下の絵は上から椎骨を見た図になります。本来背骨は、椎間板と左右の椎間関節の3点で支持されることで安定を図ります。

椎間関節性腰痛は50歳以降に見られ、加齢による面も多分に影響します。動作では、体を後ろに反らしながら左右にひねると痛みが出るのが特徴で、下肢のしびれは見られません。体を後ろに反らすときに左右の椎間関節で負担を受け止めることで痛みが出ます。体を後ろにひねる動作を伴う、ゴルフ、野球、テニス、バドミントンをしている方に見られます。左官業、立ち仕事が長い方、反り腰の方も注意が必要です。

〇治療

反らしたりねじりが加わることで痛みやすいので、まずは正しい体の使い方を身に着けることが先決です。椎間関節に水腫と言って組織に水がたまっているケースでは、局所麻酔やブロック注射で痛みを遮断します。

〇運動療法

この腰痛は反り腰の方に多くみられます。反り腰の方は、太ももの前側の筋肉(大腿四頭筋)が固く、股関節の動きが悪い傾向にあります。大腿四頭筋のストレッチを行っていき、椎間関節にかかる負担を軽減することが肝要です。

大腿四頭筋が固いことで、骨盤は前傾し反り腰になります。これは骨盤と腰椎との連動により、バランスを取ろうと腰椎の前弯が強まることから起きるのです。

以下に大腿四頭筋のストレッチについて紹介します。

大腿四頭筋のストレッチ

①横向きになり、足首を手でつかみ後ろへ引きます。伸ばしたい足を上側にします。
②ももの前面のハリを意識しながら、ゆっくり呼吸を止めずに伸ばしましょう。最初は、左右30秒ほど伸ばし、少しずつ時間を伸ばしていきましょう。

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