こちらの画像は、腰椎を上から見た画像です。椎間板性腰痛とは、お腹側の線維輪にひびが入り炎症を起こすことで生じる腰痛を言います。

●原因
腰を前に曲げる動作が繰り返されることで、椎間板に圧がかかり椎間板の線維輪にひびが入ります。重いものを持ち上げる重労働や、スポーツにより椎間板が圧迫されたり、ひねりの力が加わることで椎間板は構造上傷つきやすくなります。
30~40代での発症が多くみられますが、椎間板の髄核の弾力性が低下する20代でも無理をすると発症することもあります。
□ポイント

椎間板ヘルニアとの違いがあるとすれば、下肢の痛みやしびれといった神経症状が現れないこと、鋭い痛みではなく鈍痛が続くといったところです。咳やくしゃみをするとき、痛みで何かにつかまりたい感じを覚える方も、椎間板性腰痛の可能性がありますので注意しましょう。
〇治療
痛みが少ない場合は、非ステロイド性消炎鎮痛剤、湿布で痛みを和らげ経過を観察してもいいかもしれません。しかしこれらは、基本的には痛みの原因を改善することにはつながりません。根本的な原因は、毎日の姿勢、動作にあります。腰の前傾姿勢などの体の癖を正し、患部にかかる負担を軽減することが何よりも重要です。
〇運動療法
椎間板にかかる負担を軽減させるため、まずはハムストリングスのストレッチを行い負担を分散させていきましょう。


タオルを足の裏にかけ、足を持ち上げていきます。反対側も行いましょう。
注意点としては、腰をそらさないこと。痛みのある方は、反対側の膝を曲げて行いましょう。いた気持ちいいところで、保持します。理想的には、2分間行いたいところですが辛い方は、30秒×4回など自分のやりやすいタイミングで行ってみてください。