本やスマホを肘を曲げて見ていたり、頬杖をついていて、小指と薬指(小指側)にしびれを感じることはないですか?そんな方は、肘部管症候群かもしれません。
肘部管の中には尺骨神経が通っており、肘を曲げることで圧迫が強くなり、しびれが悪化します。進行すると、前腕の小指側や手の筋肉がやせて手指を上手く動かせないので、手を使う細かい動きが行えず、箸を使うなど日常生活に支障をきたします。
○原因
- 加齢・過去の骨折による肘の変形
- ガングリオン・靱帯が厚くなることによる圧迫
- 野球・柔道・テニスなどスポーツによる外傷
- 重労働による手の酷使
◇治療
肘を曲げないよう安静にし、薬物療法では神経の回復に効果のあるビタミンB12の飲み薬や消炎鎮痛剤を使用します。神経の回復速度は、1日1mmほどなので早めの対応が必要です。
症状が進行し、肘の変形が見られ手の筋肉がやせている場合は手術を検討します。手術では、肘部管を囲む靱帯を切開し、尺骨神経の圧迫を取り除き、尺骨神経を前方に移動させる手術を行います。
❒肘部管症候群のテスト
①ティネル様徴候
肘の内側を軽く叩くと、小指と薬指の一部にしびれが走る。
②フローマンテスト
両手の親指と人差し指で、紙をつまみます。(このとき親指は真っすぐ伸ばしておく)紙を両側に引っ張り、親指の第1関節が無意識に曲がるようであれば、肘部管症候群を疑います。
その他にもテスト方法はございますが症状が心配な方は、まずはこの2つのテストから試してみてください。