偏平足では足の縦アーチを支える、後脛骨筋健が加齢や負荷により衰え
足のアーチが崩れ痛みを起こします。年齢により、小児期、思春期、成人期に分けられます。
○小児期偏平足
子供は体が未成熟なため歩行動作、起立で偏平足がみられます。しかし、成長に伴い症状は改善されるので、基本的には心配はいりません。ただ、痛み変形が強い場合は検査が必要です。
○思春期偏平足
思春期になると、スポーツ活動や体重の増加に伴い、足の内側の中央に痛みがでます。
○成人期偏平足
成人期では、足の縦アーチを支えている後脛骨筋健が加齢により本来の役割を果たせなくなりアーチが崩れ痛みが生じます。長時間の立ち仕事、重労働者、肥満、中高年の女性に多く見られます。
成人扁平足の主な症状
・立位時の足を後ろから見たとき踵が外を向き足指がみえる
【初期】歩行時の内くるぶしの下方に「ピリッ」とした痛み、脹れ(後脛骨筋の部分断裂疑い)
【進行後】下方が痛むことで踵を上げられなくなる(後脛骨筋の完全断裂疑い)
扁平足の治療
思春期偏平足の治療
症状が軽い場合は、湿布などの消炎鎮痛剤を用いて安静にします。効果が見られない場合は、足の縦アーチを支えるインソールを入れます。
運動療法としては、足の縦アーチを支える後脛骨筋を鍛える、内返し運動を行います。
この時期にみられる偏平足では、過度なスポーツや捻挫により、外脛骨に痛みを起こす外形骨障害がみられます。外形骨は、正常な人の15%
成人期偏平足の治療
減量 | 肥満により足のアーチが崩れ、後脛骨筋に負担がかかるのを防ぐ。 |
薬物療法 | 湿布などの消炎鎮痛剤、内服薬で様子をうかがう。 |
装具療法 | 足の縦アーチをインソールでサポートする。 |
運動療法 | ふくらはぎ、アキレス腱のストレッチ。内返し運動による後脛骨筋の強化。(どれも痛みをみて行う) |
日本人の7割は足のアーチが落ちた偏平足だと言われています。偏平足の人は上からの垂直方向の力が加わることで、土踏まずが内向きに回転しながら倒れ踵が外側へ内くるぶしが内側へ傾きます。
歪みがでることで、本来足で受け止める衝撃が膝や股関節にかかり、その影響は腰痛など他の部位にも波及するため、早めの対応が必要なのです。