腰椎分離症・腰椎分離すべり症・腰椎変性すべり症

●腰椎分離症

腰椎分離症は、椎弓が激しいスポーツ動作(腰の伸展、回旋)が繰り返されることでひび割れ分離し、痛みを引き起こす疲労骨折です。

腰椎分離症・腰椎分離すべり症・腰椎変性すべり症

成長期の子供(10~15歳)に多く、腰椎の第5番によく見られるのも特徴です。

サッカー、バレー、チアリーディング、体操など背中を反らせる競技を行う方は発生頻度が高いので注意しましょう。

症状として腰を反らせたとき、痛みが増すのが特徴で腰部、臀部、太ももに痛みやしびれを起こします。

◇治療

コルセットにて固定を行い骨折部が癒合するのを待ちます。当然、この間は運動を控えます。

注意点として、症状があるにもかかわらず放置していると腰椎分離すべり症に移行していくことがあります。気をつけましょう。

●腰椎分離すべり症

腰椎分離すべり症では、腰椎が分離した部分の椎骨が前方(お腹側)にずれてしまいます。

中年の男性に多く、神経症状(下半身の痛みしびれ、排尿排便障害)が出て治療が困難な場合、腰椎を安定させる腰椎固定術を行います。

●腰椎変性すべり症

腰椎変性すべり症では、加齢により椎間板、椎間関節が変性して腰椎が不安定になることで骨盤に対し前方に腰椎がすべります。

中高年の女性に多く、椎体が前方にすべることで神経を圧迫します。腰部脊柱管狭窄症の方にも、腰椎変性すべり症を見ることがあります。

ゆえに症状も狭窄症のように神経が圧迫されることで、間欠性跛行(少し歩くと痛みで歩けなくなるが、腰を曲げ少し休むと歩けるようになる)が見られます。

◇治療

基本的にはコルセットで固定を行います。中高年の方は、筋力低下も考慮して腰椎分離症ほど安静にはせず、軽いリハビリ運動を行い経過を観察していきます。

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