骨盤底筋のトレーニング

夜間頻尿にお悩みの方の骨盤底筋群

骨盤底とは恥骨から尾骨の間にある菱形状のプレートで、筋肉・筋膜・靱帯・皮下組織で構成されます。骨盤底にある筋肉を骨盤底筋群といいます。

右の図(モバイルでは上図)をご確認ください。骨盤底筋は膀胱・直腸・子宮をハンモックのように支え、排泄をコントロールする役割があります。

この骨盤底筋が最もダメージを受けるのが、妊娠と出産です。

出産では、胎児の重量で骨盤底筋が引き伸ばされ損傷します。結果、尿漏れにつながります。それでは、骨盤底筋のトレーニングについて説明していきます。

∴骨盤底筋のトレーニング

①仰向けになり足を肩幅に開き、両ひざを立て腕を体の横に置きます。これがスタートポジションです。

➁その姿勢から、お尻を「キユッ」としぼめるように肛門を締めます。これだけです。

色々なパターンも試してみましょう

骨盤底筋群は、遅筋と速筋の2種類の筋肉で構成されます。遅筋は肛門、膣を「ギューッ」と持続的に締める働きをします。速筋は反対に、「キュッ」と瞬間的に締める働きをします。

両方の筋肉に刺激を与えることが大切です。遅筋と速筋のトレーニングも上の図のポジションと同じです。

①遅筋トレーニング

スタートポジションから、男性は肛門・陰茎の付け根を、女性は肛門・膣・尿道を意識しておへその方へ「ギューッ」と引き上げるように10秒間引き締めます。そこから10秒休み、同じ動作を20回繰り返します。

➁速筋トレーニング

①と同じ要領で、「キュッ・キュッ・キュッ」と短く3回引き締めます。そこから10秒休み、同じ動作を20回繰り返します。立位でも、座位でもどこでも時間の隙間で行うことができます。

さらに太ももの内転筋や、お尻の大殿筋を鍛えることで骨盤底筋群を鍛えることにもつながります。

分かりにくい方はタオルを使いましょう!

座位にて行う方法をご紹介します。まずフェィスタオルをくるくると丸め、ほどけてこないよう輪ゴムで締めましょう。丸めたタオルを女性であれば、会陰部の前後に当たるよう椅子に座ります。これが、スタートポジションです。

①骨盤底筋群の前方を鍛える

スタートポジションから、両ひざを閉じた状態でかかとを外側に開きます。(内またのイメージ)指を組み手のひらを上に向けながらゆっくり息を吐き、女性は尿道・膣を、男性は睾丸を引き上げるように骨盤底を締め持ち上げます。

息を吐ききったら、力をゆるめ息をゆっくり吸いリラックスします。10回行えるようになったら、10回を3セット行いましょう。

➁骨盤底筋群の後方を鍛える

スタートポジションから、両ひざを開き両足の裏を合わせます。同じように組んだ手のひらを上に向け、ゆっくり息を吐きながら腕を上に伸ばし、骨盤底の後方を意識して肛門を「キュッ」と締め持つ上げます。回数も同上です。

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