上腕骨外側上顆炎(テニス肘)とは?
上腕骨外側上顆炎は、一般的にテニス肘と呼ばれる症状です。
肘の外側に痛みが出て、次のような動作でつらさを感じることが多くなります。
- 物をつかむ・持ち上げる
- ドアノブを回す
- フライパンやペットボトルを持つ
- パソコンやスマホ操作が続いたあと
テニスをしていない方でも、日常生活や仕事の動作で起こることは珍しくありません。

― 肘の外側が痛くなる原因と、正しい予防の考え方 ―
なぜ肘の外側が痛くなるの?
肘の外側には、手首や指を伸ばす筋肉が骨にくっついています。
上腕骨外側上顆炎は
前腕伸筋群、特に短橈側手根伸筋(ECRB)の腱付着部障害です

この筋肉は
- 物をつかむとき
- 手首を安定させるとき
に、実はずっと頑張り続けています。
➡ 特に
「握りながら手首が伸びる」
動作で負荷が集中します。
短橈側手根伸筋の解剖学的特徴
- 関節包に近い
- 血流が乏しい
- 伸張・圧縮ストレスを同時に受ける
➡ “環境が悪い”腱
動作中の役割
- 手関節伸展
- 把持中の手関節安定化
- 肘関節の外反・内反制御補助
➡ 動かすより
➡ ブレーキとして働く時間が長い
「炎症」ではないケースが多い?
以前は「肘に炎症が起きている」と考えられていましたが、
最近の医学では、
炎症よりも、腱が弱っている状態(傷み・変性)
であることが多いと分かってきました。
つまり、
- ただ安静にするだけ
- 湿布や電気だけ
では、根本的な解決にならないことがあるのです。
肘だけが悪いわけではありません
テニス肘の多くは、
肘が悪者なのではなく、肘が頑張りすぎている状態です。
原因としてよく見られるのは、
- 肩や肩甲骨がうまく動いていない
- 背中や体幹が使えていない
- 手や腕に力が集まりすぎている
こうした状態が続くと、
👉 肘に負担が集中
👉 痛みとして表に出てきます。
自宅でできる1分予防ケア
手首の筋肉を守る簡単エクササイズ
目的
肘の外側につながる筋肉を強くし、再発を防ぐ
やり方
- 机や太ももに腕を乗せる
- 手のひらを下に向ける
- 反対の手で支えながら
- 手首をゆっくり下げる(5秒)
※持ち上げるときは反対の手で補助します
回数
- 5回くらい
- 1日1〜2回
痛みは「少し違和感があるかな」程度まででOKです。
なぜこの運動が大切なの?
この動きは、
- 傷んだ部分の回復を助ける
- 再発しにくい肘を作る
- 日常動作が楽になる
短時間でも、正しく行うことでしっかり効果が出ます。
こんな方は早めにご相談ください
- 肘の痛みがなかなか引かない
- 湿布やサポーターだけでは変わらない
- 痛みをかばって反対側までつらい
- 仕事や家事に支障が出ている
当院では、
肘だけでなく、身体全体の使い方から評価・施術・運動指導を行います。
まとめ
テニス肘は、
- 使いすぎの結果
- 身体のバランスの乱れ
から起こることがほとんどです。
「そのうち治る」と我慢せず、
早めに整えることが、早い回復への近道です。
