高重量は正義? 〜ベンチプレスと見せかけの強さ〜

皆さま、こんにちは。

ジムでトレーニングをしていると、
ベンチプレスやスクワットで
「それ、床ごと持ち上げるんですか?」
という重量を扱っている方を見かけます。

素直に、
「おぉ…すごいなぁ」
と感心します。

が。

その直後に、
背中がこれでもか!というほど反り、
お尻がベンチからふわっと浮き、
もはや体操競技の“ブリッジ”に近いフォームを見ると、

「……大丈夫かな?」
と、院長の職業病が発動します。


それ胸より数字を鍛えていませんか

ベンチプレスは特に
「今日は何kg挙がったか?」
という数字が気になりやすい種目です。

もちろん、重量が伸びるのは嬉しい。
とても分かります。

しかし、そのトレーニングの目的は

筋肉を大きくすること?
筋力を高めること?
それとも“記録更新の自己満足”?

ブリッジを強く組んだり、お尻を浮かせることで
胸の位置が高くなり、
広背筋や全身の力を総動員できるため、
重量は驚くほど伸びます。

ですがそれは、
胸が強くなったというより、
“挙げるのが上手くなった”だけ

というケースも少なくありません。

数字は伸びているのに、
胸はあまり変わらない…。

テストの点は上がったけど、
実力はついていない、
そんな感じです。


トレーニングにも「原理原則」があります

筋トレには
**「漸進性の原則」**というものがあります。

簡単に言うと、

成長に合わせて
少しずつ負荷を強くしていきましょう

という考え方です。

重量にこだわるのは悪いことではありません。
ただし、こだわり過ぎて

  • フォームは崩壊
  • 狙った筋肉は仕事放棄
  • 関節だけがフル残業

となってしまっては本末転倒です。

重さは目的ではなく、
あくまで手段です。


筋肉は育つ。でも関節は消耗品です

高重量トレーニングで一番悲鳴を上げるのは、
実は筋肉ではなく関節です。

関節周辺は血流が少なく、
回復が遅い。

しかも関節は、
残念ながら買い替え不可の消耗品

筋肉は鍛えれば強くなりますが、
関節は酷使すると、
ある日いきなりストライキを起こします。

そしてその日は、
だいたい突然やってきます。


軽くして、丁寧に。これが一番強い

重量を下げても、

  • 可動域をしっかり使う
  • 狙った筋肉を意識する
  • 丁寧なフォームで行う

これだけで、トレーニング効果は十分に出せます。

「重いものを挙げられる身体」よりも、
**「長く動ける身体」**の方が、
人生全体で見ると圧倒的に価値があります。

数字に振り回されず、
自分の身体と相談しながら、

10年後、20年後も
「元気に動けている自分」を目指して、
トレーニングしていきましょう。

それでは、
今日もケガのない一日を。

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